事前準備:クライアントと接続情報を用意
まだインストールしていない場合は、クライアント一覧からデバイスに合ったインストール方法を選び、このページに戻ってください。デスクトップではv2rayN、Androidではv2rayNGを例に説明します。初回設定時は、ネットワークを制御する他のプロキシやVPNアプリを停止しておくと、システムプロキシのアドレス、仮想インターフェース、ルーティング設定の競合を避けられます。同じクライアントを複数起動しないでください。
クライアントは接続設定を管理するもので、接続先サーバーは提供しません。作業を続ける前に、有効なサブスクリプションURLか、サーバー側の情報と一致する共有リンクを用意してください。サブスクリプションURLは通常ウェブアドレスで、更新すると複数の設定を取得できます。共有リンクはvmess://、vless://、trojan://、ss://などで始まり、1つの接続情報を表します。インポート方法が異なるため、まず手元の情報がどちらか確認しましょう。
サブスクリプションURLには個人を識別する情報が含まれる場合があり、共有リンクにも認証情報が含まれることがあります。内容をそのまま公開の掲示板などに貼り付けないでください。スクリーンショットを共有する場合は、URL、パスワード、ユーザーID、QRコードを隠しましょう。「サブスクリプション」「コア」「システムプロキシ」などの用語は、必要に応じて用語集で確認できます。このページでは初回接続に必要な操作に絞って説明します。
ステップ1:サブスクリプションを追加
サブスクリプションURLを最初から最後までコピーします。説明文や改行、末尾の句読点が混ざらないよう注意してください。提供元のページに「サブスクリプションURL」と個別設定のQRコードが両方ある場合は、リンクの長さで判断せず、コピー用ボタンの対象を確認しましょう。追加後は更新も必要です。URLを保存しただけでは、すべてのクライアントでサーバー一覧が自動生成されるとは限りません。
v2rayN:グループを追加して更新
v2rayNのメインウィンドウを開き、上部の「サブスクリプショングループ」関連メニューから「サブスクリプショングループ設定」を開きます。項目を追加し、メモ欄に分かりやすいグループ名を入力して、サブスクリプションURL欄にURLを貼り付けます。保存してメインウィンドウに戻ってください。初回は、更新間隔、変換、フィルターなどの設定を既定値のままにし、インポート結果に影響する変更は避けましょう。
再度サブスクリプショングループのメニューを開き、現在のグループまたはすべてのサブスクリプションを更新します。バージョンによっては、プロキシ経由とプロキシを使わない更新を選べます。まだ利用可能な接続がない場合は、まずプロキシを使わずに更新してください。現在のネットワークからURLにアクセスできない場合は、利用可能な接続を確立してからプロキシ経由で更新します。何度も連続してクリックせず、更新が終わってから結果を確認しましょう。
更新後、メイン一覧にグループ内の設定が表示されます。一覧が空のままなら、まずグループの絞り込みや検索欄で項目が隠れていないか確認し、次にURLのコピー漏れ、有効期限、更新時のエラーを確認してください。サブスクリプションURLを通常のブラウザーで開くと、エンコードされたテキストやダウンロード内容が表示されることがあります。これはウェブページとして読むものではなく、認証情報を公開してよいという意味でもありません。
v2rayNG:サブスクリプションを保存して一覧を更新
v2rayNGを開き、右上のメニューから「サブスクリプション設定」を選びます。追加操作からサブスクリプションを追加し、メモとURLを入力して保存してください。設定一覧に戻り、メニューから「サブスクリプションを更新」を実行します。グループを選べる場合は、追加したグループに切り替えて、設定名が表示されることを確認しましょう。プロトコル、ポート、安全性の設定は一括変更せず、インポートした値をサーバー側の情報に合わせてください。
単一の共有リンクを受け取った場合は、サブスクリプショングループを作る必要はありません。リンク全体をコピーし、v2rayNのサーバー追加メニュー、またはv2rayNGの追加メニューから「クリップボードからインポート」に相当する項目を選びます。インポート後は個別の設定が追加されますが、サブスクリプションのように更新で自動変更されることは通常ありません。このステップの完了条件は一覧に選択可能な設定が表示されていることで、ネットワークに接続できることではありません。次に、アプリの通信をどのようにクライアントへ渡すかを設定します。
ステップ2:プロキシモードを選択
ここでは2つの設定を区別します。システムプロキシまたはVPNインターフェースは「どの通信をクライアントに渡すか」を決め、ルーティングモードは「受け取った通信をどの出口へ送るか」を決めます。画面に「ルール」「グローバル」「直結」が表示されたら、どの設定項目に属するかを確認してください。ルーティングをグローバルにしても、デスクトップ上のすべてのアプリが自動でプロキシを使うわけではありません。クライアントに届かない通信は、ルーティングルールで処理できません。
v2rayN:システムプロキシとプリセットルールを使う
v2rayNのメインウィンドウ下部のステータス欄、またはタスクトレイメニューから「システムプロキシ」を開き、「システムプロキシを自動設定」などの有効化項目を選びます。通常はシステムプロキシをクライアントのローカル待ち受けアドレスに設定する操作です。ブラウザーにリモートサーバーのアドレスを手入力する必要はありません。続いてルーティング設定を確認し、まずはLAN内の通信を除外したり地域別に振り分けたりする用途のプリセットルールを選びます。名称はバージョンによって異なります。
初回の動作確認ではTUNをオフにし、システムプロキシに従うブラウザーだけでテストすると、確認する箇所を絞れます。システムプロキシはすべてのアプリに適用されるわけではありません。独自のプロキシ設定を持つアプリや、システム設定を参照しないアプリもあります。ブラウザーでは接続できるのに別のアプリではできない場合、サーバーの故障と決めつけず、まずそのアプリの通信設定を確認してください。より広い範囲の通信を取り込む必要がある場合は、プロトコル解説とクライアントの設定説明を参照してください。
v2rayNG:ルーティングとアプリの対象範囲を確認
v2rayNGのメニューまたは設定から「ルーティング設定」を開き、まずは日常利用向けのプリセットルールを使います。カスタムのドメインやアドレス一覧を編集するのは後にしましょう。LAN内を除外する設定では、ローカルデバイスへの通信をリモートの出口に通さずに済む場合があります。ほかのルールは画面の説明を確認してください。アプリごとのプロキシ設定を有効にしたことがある場合は、テストするブラウザーが対象に含まれているか確認します。「選択したアプリだけをプロキシする」のか「選択したアプリを除外する」のかも見分けましょう。
AndroidのVPNインターフェースはデバイスの通信をクライアントへ渡しますが、ルーティングによって一部の通信を直接接続することもできます。そのため、システムにVPNマークが表示されても、すべての通信がリモートサーバーを経由するとは限りません。初回は既定のアプリ対象範囲を保つと、テスト対象の選び忘れを防げます。細かな振り分けは後にして、どのルールセットを選んだか覚えておきましょう。設定の動作確認は、次のステップで接続を開始してから行います。
ステップ3:設定を選んで接続を開始
設定一覧に戻り、現在も利用可能だと分かっている設定を1つ選びます。設定名はメモにすぎず、速度、プロトコルの機能、利用可能性を保証するものではありません。初回からすべての項目を試す必要はありません。まず1つに固定して動作確認すれば、切り替えによって何が変わったのか判断しやすくなります。サブスクリプションから取り込んだ設定は、元の値を使いましょう。接続を試すためにポート、通信方式、安全性の項目をむやみに変更しないでください。
v2rayN:アクティブサーバーとコアの動作を確認
サーバー一覧で対象を右クリックし、「アクティブサーバーに設定」などの項目を選びます。バージョンによってはダブルクリックで選択できます。画面の案内に従ってください。一覧のアクティブ表示とウィンドウのステータスを見て、目的の項目が選ばれていることを確認します。v2rayNは通常、アクティブ設定の切り替え時に設定を適用してコアを起動します。現在のバージョンにサービスの起動・再起動項目がある場合は、設定を保存した後に一度実行してください。プログラム全体を何度も終了する必要はありません。
続いてシステムプロキシが有効なままか確認し、ウィンドウ内のログや情報欄を開きます。ポートの競合、設定の解析エラー、コアの起動失敗などが表示された場合は、まずローカル側の問題を解決してください。この段階では、通信がサーバーに届いていない可能性があります。別のクライアントが起動していないか確認し、必要ならサービスを再起動します。ウィンドウが開いているだけでコアが正常に動作していると判断したり、設定エラーを隠すために別のプロトコルへ変更したりしないでください。
v2rayNG:接続を開始してシステムの許可を処理
使う設定をタップして選択中になったことを確認し、メイン画面の開始ボタンをタップします。初回起動時は、システムからVPN接続の許可を求められるのが一般的です。起動したばかりのv2rayNGからの要求であることを確認して許可してください。アプリに戻り、画面下部のステータスやボタンの変化を確認します。システムに接続中の表示が出ているかも確認しましょう。別のVPNが動作中と表示された場合は、先に既存の接続を停止してから、クライアントを再起動します。
Androidの省電力設定によって、バックグラウンドでの動作が中断される場合があります。初回の確認ではクライアントを前面に表示したままにし、接続できたことを確認してから、必要に応じてシステム設定でバックグラウンド動作を許可してください。「起動しました」と表示されても、ローカルサービスやインターフェースが動作状態になっただけで、リモート側の認証成功を意味するとは限りません。クライアントの接続テストは初期確認の参考になりますが、結果が表示されても次のステップでアプリから実際にアクセスしてください。
ステップ4:実際のアクセス結果を確認
ブラウザーで新しいタブを開き、普段使う目的のページと、日常的に直接接続するページにアクセスします。読み込みが完了するか、ページ内のリンクを開けるか、証明書や名前解決のエラーが出ないか確認してください。ネットワーク経路が変わってもキャッシュで表示されることがあるため、すでに開いていたページだけで判断しないでください。証明書の警告が出ても、証明書検証を無効にしてテストを続けず、まずデバイスの日時と接続設定を確認しましょう。
続いてクライアントに戻り、ログを確認します。デスクトップで該当するリクエストがまったく見つからない場合は、ブラウザーがシステムプロキシに従っているか、システムプロキシがほかのソフトで変更されていないか、ブラウザー独自のプロキシ設定がないかを確認してください。Androidでテストアプリの通信がクライアントに届かない場合は、サービスが動作中か、アプリがアプリ別ルールで除外されていないか確認します。リクエストがクライアントに届かない場合と届いた後に接続が失敗する場合は別の問題です。切り分けの順序を変えましょう。
ログにリクエストが表示され、その後もタイムアウトや認証エラーが続く場合は、アクティブ設定が正しいか、サブスクリプションの更新が必要か、デバイスの日付と時刻が正しいかを確認します。認証エラーは通常、サーバーから提供された接続情報の確認が必要です。ルーティングルールを変えるだけでは解決しません。タイムアウトの原因には、サーバーの状態、ネットワーク経路、接続パラメーターなどがあります。まずエラー内容を記録し、関係する項目を1つずつ調整してください。コアを交換し、TUNを有効にし、設定を複数切り替えると、問題を再現しにくくなります。
ログにルーティングや出口の情報が表示される場合は、目的のリクエストが直接接続されたかプロキシ経由になったか判断できます。詳細を表示するためにログレベルの変更が必要なバージョンもあります。詳細ログがないことだけを理由に、接続失敗と判断しないでください。ルールモードでは、ページごとに異なる出口が選ばれる場合があり、ルールどおりの動作です。クライアントの接続テストは通常、特定のテストリクエストだけを対象とします。すべてのサイト、アプリ、通信方式の確認にはなりません。
短時間で接続前後を比較する方法もあります。デスクトップではシステムプロキシを解除し、Androidではクライアント接続を停止してから、新しいタブで再度アクセスします。ログとアクセス結果を比較した後、必要な状態に戻してください。どちらの状態でもページが開くからといって、プロキシが動作していないとは限りません。目的のサイトがもともと直接接続に対応している可能性もあります。リクエストがクライアントに届いたか、どの出口が選ばれたか、実際にアクセスできたかを合わせて判断しましょう。
完了後:サブスクリプションの更新と正常終了
動作を確認できたら、現在有効なグループ名、設定名、ルーティングモードを記録しておけば十分です。認証情報が写ったスクリーンショットを公開する必要はありません。設定が使えなくなった場合は、まずサブスクリプションを更新し、項目が置き換えられたり削除されたりしていないか確認します。更新によって一覧の内容が変わったり、サブスクリプション由来の設定値が上書きされたりすることがあります。長期的に維持したい個人設定は、クライアントに個別設定や保持機能があるかを確認してから変更しましょう。
デスクトップで使い終わったら、まずクライアントでシステムプロキシを解除し、通常の手順で終了します。異常終了後にブラウザーだけが突然つながらなくなり、ほかのアプリは通信できる場合、停止したサービスを指すローカルプロキシのアドレスがシステムに残っていないか確認してください。Androidではアプリの停止ボタンをタップし、システムの接続表示が消えたことを確認します。アプリのウィンドウをスワイプして閉じるだけでは、サービスが停止したことにはなりません。
これで「一覧に設定がある」「通信がクライアントに届く」「サービスが動作する」「目的のページにアクセスできる」という4つの確認が完了します。次は必要に応じてサブスクリプションの管理、アプリ別ルーティング、コアの選択を学びましょう。基本接続を確認する前に、高度な設定を重ねる必要はありません。再インストールやデバイスの変更時は、クライアント一覧から適切な方法を選び、このページの4ステップを引き続き利用できます。